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2017年4月10日 (月)

R.M.Willems & A.M.Jacobs(2016).「Caring About Dostoyevsky: The Untapped Potential of Studying Literature」を読む(『Trends in Cognitive Sciences』)

脳科学を含む認知科学が文学読解を研究する意義について整理された文献です。なお、Dostoyevskyは喩えであり、この作家の作品を読むことに関して何らかの実験を行ったといったものではありません。

Willems, R. M., & Jacobs, A. M. (2016). Caring about Dostoyevsky: The untapped potential of studying literature. Trends in Cognitive Sciences, 20 (4), 243-245.

概要

著者は認知科学が文学読解を研究する意義として、人間が頻繁に行う以下の4つの認知活動についてより正確な理解が得られる可能性が高い点を指摘しています。

  1. mental simulation of a fiction world
  2. emotions
  3. mental perspective taking and empathy
  4. immersion

認知科学者の中には文学読解は認知科学では十分に扱いきれないという主張をする人々がいるそうです。一方で著者らは、認知科学は必ず何らかの操作化を行って調査をしているため、この主張はおかしいと指摘しています。著者らは、いかにも実験室的な研究と、自然な状況での文学読解の研究を相互補完的に進めていくべきであると主張しています。また、この記事では詳細は省きますが、fMRIを使用する際の時間解像度の低さについても指摘されています(しかし、これらの問題点を軽減するような研究が多くなされつつあるそうです)。

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